国際学会発表報告 PICMET2019

毎年参加している技術経営分野のトップカンファレンスである国際会議PICMET2019(The Portland International Center for Management of Engineering and Technology 2019)が8月25日から29日にかけて、米国オレゴン州ポートランドで開催されました。PICMETの学会誌には、技術経営分野において現在入手しうる最も質の高い知見が含まれているとされており、本学会への登壇は技術経営での研究成果として一定程度の意義があります。
オープン・イノベーションの提唱者であるヘンリー W. チェスブロウ教授の基調講演では、Generation(創成), Dissemination(普及), Absorption(吸収)の3つの側面から、システムとしてのオープン・イノベーションの概念が紹介されました。また、コンピューター関連技術の急激な発展に対して、米国経済全体としての生産性は減速傾向にあるというExponential Paradoxの問題が提示され、新技術を取り入れる産業と旧来型産業とのギャップが拡大していく現状に対し、国家レベル・企業レベルでイノベーション・インフラを更新していくことの重要性が述べられました。

◆AI領域におけるサイエンスとテクノロジーを繋ぐ課題とその解決手法の抽出手法を提案する佐々木 准教授
H. Sasaki, S. Yamamoto, A. Agchbayar, N. Enkhbayasgalan and I. Sakata, "Inter-domain Linking of Problems in Science and Technology Through a Bibliometric Approach"

◆企業間取引ネットワークから企業の新陳代謝に関する潜在因子抽出手法を提案する山野 助教
H. A and I. Sakata, "Latent Pattern Extraction and Factorization of Firm Bankruptcies and Metabolism in Japan"

◆学術俯瞰システムを用いたロボティクス分野における技術的特徴の抽出方法を提案する古瀬 博士後期課程
T. Kose, H. Yamano and I. Sakata, "Detecting Emerging Complex Technological Fields in Robotics"

◆バイオ医薬品分野における論文データと特許データから研究者の起業ポテンシャルを測る手法を提案する郷治 博士後期課程
T. Goji, Y. Hayashi, H. Yamano, T. Matsuda and I. Sakata, "Researchers’ ‘Startup Readiness’ in the Biopharmaceutical Domain Assessed Using Logistic Regression for Features of Their Papers, Patents, Institutes, and Nations"

◆計量書誌学的アプローチを用いて研究者の組織移動から組織環境の定量評価手法を提案する三浦 修士課程
T. Miura, K. Asatani and I. Sakata, "Identifying Affiliation Effects on Innovation Enhancement"